プレコンセプションケアとは

FOUNDATION妊娠前の健康状態と赤ちゃんへの影響

妊娠前の母親・父親の健康はこどもの将来の健康にも影響すると報告されています。
例えば、肥満や痩せ、高血圧などがある状態で妊娠すると、流産や早産、妊娠・出産中の合併症が増えること、産後の母体の健康にも影響を及ぼすことが分かってきました。

また近年、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいたときの環境やパートナーの肥満や喫煙などが、こどもの将来の健康にも影響することが報告されています。そのため、“妊娠してから”ではなく“妊娠する前から”健康状態を整える必要があります。

FERTILITY不妊の観点からみたプレコンセプションケアの重要性

妊娠を望んでから、初めて体の状態に気づく方は少なくありません。
しかし、妊娠のしやすさ（妊孕性）は、年齢だけでなく、生活習慣やホルモンバランス、体重、持病、ストレス、遺伝的素因など、さまざまな要因に影響を受けます。そのため、妊娠を意識する前から自分の体を知り、整えておくことが大切です。

プレコンセプションケアでは、女性の卵巣機能や子宮の異常、甲状腺・糖代謝などを確認し、必要に応じて生活習慣の改善や治療を行います。これにより、将来の不妊リスクを早めに把握し、妊娠に向けた準備を計画的に進めることができます。

また、近年は男性不妊も増えています。
ご夫婦で一緒に健康状態を知ることが、将来の妊娠への備えにつながります。
不妊治療の第一歩は、「治療を始めること」ではなく、妊活を始める前から自分のからだを知り、将来の妊娠に備えることです。
プレコンセプションケアは、そのための最も重要なスタートラインといえます。

EVERYONEプレコンセプションケアはどんな人が対象か

思春期から妊娠前までの全ての若い世代の人が対象となります。
プレコンセプションケアは、ブライダルチェックとして活用することもできます。
すぐに妊娠を考えている人も、そうでない人も、男女ともに対象となります。

プレコンセプションを考えるにあたって、以下のような項目について一度チェックしてみましょう。一つでも「NO」があれば、生活を見直すチャンスであり、早めのケア、つまりはプレコンセプションケア受診を検討頂くことがお勧めです。

※プレコンセプションケアの説明は“大切なからだとこころのために”や、
日本産婦人科医会作成のプレコンセプションケアに関する説明動画にも詳しく説明されているので、そちらもご覧ください。

プレコンセプションケアの検査の内容

プレコンセプションケアの助成制度について
【大阪府早発卵巣不全患者等妊よう性温存治療費助成試行事業（AMH検査）助成事業】

早発卵巣機能不全とは？

• 40歳未満で卵巣機能が非常に低下してしまう状態のことです。
• 血液検査で抗ミュラー管ホルモン(AMH)を測定することで診断できます。AMHは発育途中の卵胞から分泌されるホルモンで、卵巣に残された卵子の数、つまりは卵巣年齢の推測に有用とされています。

治療について

• パートナーがいる方
  早めの生殖補助医療を始めることが望ましいです。
• まだパートナーがいない方
  先に卵子凍結をしておくことで、将来パートナーができた時に、凍結した卵子を使用し妊娠できる可能性を残すことが出来ます。

助成を受けるには？