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FALLOPIAN TUBOPLASTY
卵管鏡下卵管形成術(FT)について
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卵管鏡下卵管形成術(FT)について
子宮卵管造影検査によって、卵管の閉塞や狭窄がわかった場合、卵管鏡下卵管形成術(FT)が行なわれます。卵管鏡下卵管形成術を受けた方の約1/3は3ヶ月以内で妊娠されており、治療効果が非常に高い手術だと考えられます。
他院で「体外受精でしか子どもはできない」と断言された人も、当院でこの手術を受けられた後に数多く妊娠されています。
また、過去に子宮卵管造影検査で「通っている」と診断された方でも、当院で改めて検査し、画像を分析すると、通常より卵管が細い場合や部分的に閉塞されている場合も多々あります。そのような方に対しても、手術のご提案をさせていただいております。
卵管鏡下卵管形成術(FT)
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1.手術適応
子宮卵管造影検査で、片側あるいは両側の卵管閉塞、または高度の狭窄所見が確認された場合に手術適応となります。
ただし、卵管采(卵管の腹腔側の先端)の部分で完全に閉塞している場合は、腹腔鏡手術が必要であり、
FTの適応とはなりません。
一般に、不妊症の原因全体に占める卵管通過障害(卵管因子)の割合は、約30%前後と言われています。そして、卵管通過障害が原因で今まで妊娠されなかった方は、今後3年間で自然妊娠する確率が15〜16%と驚くほど低率であることが報告されています。 -
2.手術による妊娠率の改善
FTによって、卵管を再開通させることができれば、それまで無効であっても、タイミング療法や人工授精による妊娠が十分に期待できます。
当院におけるFT実施後の一般治療(タイミング・人工授精)による妊娠率(2015年)は、術後3ヶ月間で約35%、術後6ヶ月以内で約50%でした。ただし、卵管障害の程度によっては、10%未満ですが、卵管の再開通ができない場合があり、再開通に成功しても術後早期に卵管の再閉塞や再狭窄が生じる場合もあります。卵管内の観察所見によっては、短期間で高度生殖医療へのステップアップをお勧めする場合があります。 -
3.麻酔
局所麻酔のみでは、鎮痛が十分でないこともあり、当院では局所麻酔と静脈麻酔の併用でFTを行っています。覚醒が非常に速いタイプの静脈麻酔薬を使用しますので、術後も早期に帰宅が可能です。
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4.副作用
麻酔にともなうアレルギーや気分不良などが生じる可能性があります。術中の合併症は多くないですが、ときに卵管穿孔を起こすことがあります。通常、経過観察のみで自然軽快します。また、手術後に腹痛や少量の出血、感染を起こす可能性もあります。
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5.実際の手術
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(1)まず子宮の中にFTカテーテルを挿入し、
卵管鏡で卵管の入り口を確認します。 -
(2)入り口が確認できれば、
その中にバルーンといわれる管を伸ばしていきます。
このときバルーンの中心には卵管鏡が入っています。
この操作によって、閉塞または狭窄部位を
拡張することができます。 -
(3)障害部位を開通した後は、
バルーンを引き戻しながら卵管内腔面を
観察していきます。手術時間は、
両側でも約30〜40分です。
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卵管鏡下卵管形成術の
予約・手術日
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1.予約
診察時、またはお電話にて予約をお取りください。
手術は、月~土曜日と祝日の午前中に行っています。予約が混み合った場合などは、希望日に予約がとれないことがあります。また、診療の混み具合によって、開始時刻が遅れることもありますが、ご了承のほどお願いいたします。 -
2.手術を行う時期について
月経終了日から排卵までの期間に行います。なお、手術日翌日までは、避妊が必要です。
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3.来院時刻
9:30に受付へお越しください。
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4.術中・術後の痛みについて
当院では、局所麻酔に加え、静脈麻酔も併用しますので、ほぼ眠っている間に終了します。ただし、術後に麻酔がきれると、下腹痛が生じることがありますので、その場合には鎮痛剤(坐薬など)を使用します。
料金について
FTは健康保険適用ですが、保険点数が高いため、自己負担額がどうしても高くなります。
以下に自己負担額を示します。
- 片側
- 約14万円(健康保険3割負担の場合)
- 両側
- 約28万円(健康保険3割負担の場合)
※申請先:国民健康保険の場合は、各市区町村役場の国保年金課にて随時受け付けています。組合健康保険の場合は加入する各健康保険組合が、協会けんぽ、船員保険の場合は全国健康保険協会の各都道府県支部が、共済組合の場合は加入する各共済組合が、それぞれ申請を受付けて「限度額適用認定証」等を交付します。
※FT手術は高額療養費制度の適用となるため、ご自身で手続きをされると3ヵ月後には自己負担額を超える分(所得額により返還額は異なります)が返還されます。
※民間保険の入院/手術保険による支払いの対象となりますので、診断書が必要な場合は手術当日に持参し、受付へ提出してください。ただし、診断書作成に約2週間要しますのでご了承ください。
平成27年1月診療分から
所得区分 | 自己負担限度額 | 多数該当 |
---|---|---|
①区分ア (標準報酬月額83万円以上の方) |
252,600円+(総医療費-842,000円)×1% | 140,100円 |
②区分イ (標準報酬月額53万~79万円の方) |
167,400円+(総医療費-558,000円)×1% | 93,000円 |
③区分ウ (標準報酬月額28万~50万円以上の方) |
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% | 44,400円 |
④区分エ (標準報酬月額26万円以下の方) |
57,600円 | 44,400円 |
⑤区分オ(低所得者) (被保険者が市区町村民税の非課税者等) |
35,400円 | 24,600円 |
※「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税であっても、
標準報酬月額での「区分ア」または「区分イ」の該当となります。
高額療養費制度の限度額認定証の事前申請について
高額療養制度の限度額認定証が、事前に健康保険組合などに申請していただけるようになりました。この認定証をご提示いただければ、窓口でのお支払は自己負担限度額までとなります(医療機関ごとに認定証が必要となりますので、ご注意ください)。
事前申請が間に合わない時や認定証を提示しない場合は、従来通り自己負担分の医療費を全額お支払い後に申請することで、限度額を超えた金額が返金されます。
※自己負担限度額(ひと月あたり)が平成27年度1月より細分化されました。区分アで約26万円、区分イで約18万円、区分ウで約9万円、区分エで約5万8千円、区分オで約3万6千円となります。
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