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不妊治療における対話の重要性とは
医師/犬飼 加奈
医師の犬飼先生よりお話を伺いました。
不妊治療における患者と医療者の間の対話とは具体的にどのようなことでしょうか?
患者様と私たち医療者の対話とは、単なる情報のやり取りにとどまらず、患者様が抱える不安や希望を共有し、医療者がそれに寄り添い信頼関係を構築することだと考えています。また、患者様にご自身の状況を理解していただき、納得して治療に向き合っていただくための重要なプロセスでもあります。
患者と医療者の対話の重要性について具体的に教えてください
不妊治療はしばしば長期にわたり、結果が見えにくいこともあります。患者様の不安や孤独に寄り添い、対話を重ねることで、患者様の安心感と信頼感を生み、治療に対し前向きに取り組めるようになります。また、患者様の体質やライフスタイルにあった治療計画を立てることにより、治療効果の向上が見込めます。患者様との対話を重ねることで、最適な医療の提供のみならず、心理的、社会的なサポートも可能となります。
十分な対話を行うために、工夫していることがあれば教えてください
すべての患者様は妊娠を目標に通院されていますが、各々異なる背景をお持ちです。患者の言葉をしっかりと受け止め、いただいた情報はスタッフ間で共有すること、選択肢を提示する際には、患者が自分のペースで選べるよう時間を確保し、治療計画を一緒に作り上げていくことを心がけております。
クリニックでは患者さんの希望によってすべての治療方法が決定するのでしょうか?
治療方針がすべて患者様の希望だけで決まるわけではありません。患者様のご意向を尊重しつつ、医学的な観点から最善の方針を提示します。たとえば、患者様がご希望される治療方針では医学的に効果が期待できない場合は、その理由をわかりやすく説明し、代替案をご提案するようにしています。理想的な治療方針とは、患者様の希望と医療者の専門的判断が調和した形で決定されるものだと考えております。
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