新年あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

春木レディースクリニック心理師の濵口です。

今年は比較的穏やかな天候の年明けとなりました。青空のもと、少し遠方に初詣などお出かけになられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、「明けまして」というと、こちらは「開（あ）けまして」のこんなちょっとしたお話です。

知人の愛猫が、手足を濡らした状態でトコトコ歩いていたところ、パートナーから「トイレが開いていたから中に入っていた！」と一言。
「え？！どうしてそんな普通に言えるの？大変大変！体を洗ってあげないと！」下水を飲んでいないか、大丈夫か…と慌てた知人、てっきりトイレ自体の蓋が開いていてその中に入ってしまったのだと思ったのです。
実際は、トイレスペースへのドアが少し開いていてトイレの手洗い場の自動出水口に手が触れただけということがわかりました。一安心ですが、ドッと疲れたということでした（愛猫の濡れ具合からなんとなくわかると思われるのですが…💦）。知人のパートナーにしてみれば、トイレが開いていたと言えばトイレスペースへのドアに決まっているし、どうしてそんなに声を荒げるのか不思議に思いびっくりもした…といったところだったようです。
この場合は、後で答え合わせができたので一件落着したのですが、ことによっては誤解したまま話が進んだり、もう会わない人であれば「なんて人だろう！」と不快に思い続けたりすることもあるかもしれませんね。

ここで考えることは、「トイレが開いている」と聞いた時に、自分の中に浮かんだ風景（トイレスペースへのドアが開いているか、トイレ自体の蓋が開いているか）が全ての人が考える「常識」と思ってしまう傾向があるということです。「ふつうそう考えるでしょ！」って感じですね。でも、その「普通」は通用しないとまず思っておくことでストレスも軽減します。

また、自分が気になること・興味のあること（ここだと、知人がトイレ自体の中に愛猫が入ってしまうことに対してとても嫌だと感じていること）の方に気持ちが持っていかれるということもありますね。そうなったら嫌だとばかり思っているので、「トイレが開いている」と聞くと自然と蓋に気持ちがズームインしてしまうように、自分の気になっていることや興味のあることにどうしても心が動くので、相手の考え方とは違ってしまうということです。
このようなそれぞれの思い込みの仕業で話が嚙み合わないまま進んでいって気持ちが動揺することって案外あります。相手によっては、話す時に主語を省いたり細かい描写はしなかったり…といった場合、要注意かもしれません。その相手の話し方の特徴がすぐにわかるということはないので、「あれ？」と思ったらこちらから、相手に誤解はないか尋ねてみたり、○○なふうに勘違いされてないかなと思いを巡らしてみたりするのも一つです。
ややこしそうな内容を自分が話す場合には、まず自分から少し分かりやすくであったり主語や細部に気をつけたりしてみてもよいでしょう。

相手の言葉にイライラする前に、「思い込みの仕業ではないかな？」とふと考えてみるということを頭の片隅に置いておくだけでも、気持ちのゆとりにつながるかもしれませんね。

治療での不安はもちろん、それに伴って、ご自身のことやご夫婦のこと、ご家族のこと、お仕事のことなど、何となくモヤモヤした気持ちをお持ちでしたら、とりとめもなくお話に来てください。ご自身でお話されることで気持ちが整理され、モヤモヤやイライラが少しずつ減っていきます。あなたのしんどい思いに寄り添っていっしょに考えていくのが「こころのサロン」です。

どうぞお気軽にお越しください😊


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春木レディースクリニック
臨床心理士・公認心理師　　濵口美雪

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