こんにちは

春木レディースクリニック心理師の濵口です。


梅雨に入り、雨音がBGMの日が増えることになりそうです。急な大雨には注意が必要ですね☔


さて、「もしも自分が○○だったら～だったのに（できたのに）」というため息交じりの口惜しさを含んだ言葉を耳にしたりご自身で発したりということ、あるのではないでしょうか。
このようなマイナスの意味での「もしも自分が○○だったら…」は、きっと理想の自分でなかったからうまくいっていないもしくはうまくいかなかったという表現であろうと思われます。
ただ、「もしも」がついているということは現在はその状態ではないというのが事実のようですから、その事実のうえでどうするのか、その状態になれるよう頑張るのか、そうはできないけれども代替え案を考えるのか、もうあきらめるのか…を考えていくのがポイントです。

発想の転換が出来る人は、「ま、しゃーないな、こうしよう！」と早々に方向性を決められるのですが、そうでない場合はいつまでも理想でない状況を悔やむことになります。特に心がしんどい時には、ここの沼から抜け出しにくく、いつまでもあれこれ悔やむ、ずっと前からの自分の性格や環境から悔やむ、という作業を延々とやってしまうこともあります。そうすると自分に対しての劣等感・罪悪感・否定感が大きくなって自分を排除してしまいたい気持ちが育ってしまうこともあります。

そんな時はふるふるっと頭の中のマイナスの気持ちを振り払い、自分の出来ることに注目してまず自信を復活させるのが大事です。「もしも自分が○○だったら…」は、○○ではない自分に向き合いたくない気持ちも表れています。○○ではない自分は理想の自分ではないので、自分はこんなはずではない！とどこかで思ってもいるのです。でも事実は○○ではないのです。

さあ、ここで今の自分に一度向き合ってみましょう。例えば、「もう少し手先が器用だったら…できたのに」と悲観的に思っているとしましょう。もし自分がもう少し手先が器用だったら具体的に何をしたいのか、どうすれば自分の手先の器用さが実感できるのか、そのために今の自分は何ができるのか、あきらめて違うことを考えるのか、妥協案を探すのか、などなど、少しずつ現実と向きあって自分として馴染める捉え方にまでイメージしていくのに心を使う（悲観ばかり思うのに使っていた心をです！）…手先の不器用な自分がいる、どこがどう不器用なのか、頑張って細かい仕事でトレーニングしてみるか、手先が不器用でもこんなことやあんなことは出来る、等々。漠然としたマイナスの思いを具体的な行動や対策などに落とし込んでいくのがポイントです。そして、「よし、こうしよう！」「こう考えよう！」と発想を転換して一区切りつけてみましょう。