こんにちは

春木レディースクリニック心理師の濵口です。


ついつい口癖のように「何かいいことないかなぁ」と言ってしまうことはありませんか？楽しみながら単純にいいこと探しをしている時の言葉ならば問題はありませんが、毎日バタバタと忙しくていつもしんどい自分、楽しいことは最近何一つ味わったことはないと感じている自分…がそこにいるという場合は、少ししんどいかもしれませんね。

では実際、いいことや楽しかったことや面白かったことが本当に何もなかったのでしょうか？いいえ、きっと全くないということはなかったでしょうが、ご自身でいいことと認識できることはなかったということなのではないでしょうか。それも思い返した時点で、です。「何かいいことないかなぁ」と考えている時点で自分が認識できるいいことはなかったということです。

思い返せばその日の午前中にいいことがあったかもしれません。でもその時点ではいいことを享受しているので「何かいいことないかなぁ」とは考えませんよね。「何かいいこと…」と考えている時に自分は何もいいことがない、充実感がない、と思っているということです。

さて、ではいったい「何かいいことないかなぁ」の「何か」って何なんでしょうか？漠然としていますよね。ご自身で「何かいいこと…」と考えだしたら、まず「何か」は何なのかをイメージしてみましょう。

「今の私にとって何がいいことなんだろう」と、例えば、宝くじ当たりたい！とかいう大きいことから、明日晴れてほしい！とかまで思い巡らせてください。絶対実現しないようなことも出てきますし、結局ゆっくり休んで自分の好きな時間を過ごせたらそれがいいことかなぁ…と納得することもあるでしょう。
このように「思い巡らす」という時間を持つことで、何もいいことがない！！と感じてしまうのを少し緩めることができます。


「どうしよう…」という言葉も出てくることがあるかもしれません。何か分からないけれど不安な時に「自分はどうしたらいいんだろう…」とつぶやく感じですね。これも口癖となっている場合があります。

何かわからないけど「どうしよう…」とつぶやいてしまうと漠然とした不安を自ら作ってしまう、不安を迎えに行ってしまう…ということがおきる可能性もあります。心がしんどくなっている時には特に出てくる言葉でもありますね。

まず深呼吸して、ご自身が「どうしよう」と思っている不安なことって具体的になんだろうか？と自問してみましょう。朝起きて、一日の準備段階の時に、今日一日を迎えるにあたり、気になること、心配なことは何だろう？と考えます。

実際「どうしよう」と考えてもどうしようもないこともたくさんあります。取り越し苦労というやつですね。でも気になってしまうのも仕方のないことです。少し思い浮かべてみて、こんなことに悩んでいたのか、と気づくこともありますし、対処法を考えてみることでちょっとでも安心できる時もあります。

要は、モヤモヤイライラする前に少しでも思いを巡らせてみましょう。
そうすることで、気持ちが落ち着くことがあります。思いを巡らせたり文字にしてみたりすることで自分のことを少し客観視できるようになります。
ご自身の周りにおきた出来事をご自身の内面の感情だけを元に考えるのではなく、その出来事を適度な距離をもって、見て吟味する構えが備わってきます。
すぐにうまくいくわけではありませんが、少しずつ練習してみるのもいいかもしれませんね。