みなさん、こんにちは

立秋とは名ばかりの猛暑が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

2024年8月22･ 23日に中之島にある大阪国際会議場にて、日本受精着床学会の総会・学術講演会が開催されました。

今回、培養室からは「非遠心型精子処理デバイス(Zymōt™)の当院における臨床成績の報告」という題で発表をさせていただきました。

学会とは最新の研究や治療を学ぶ場でもあります。

生殖医療の現場でいま最もHotな分野といえば人工知能(AI)です。

当院でも卵の成長の様子をAIで解析し点数をつけることで、妊娠する可能性の高いものを選ぶ基準にしています。

今回、注目を集めていた演題で診察にAIを導入する取り組みの紹介がありました。

これまでの患者データと検査結果から次回の治療方針を提案してもらうというシステムで、診察の医師が異なっても、診察結果をできるだけ同じになるようにする。また、細かなデータの見落としを防ぎ、過去の結果の解析に利用できるようになることを目標としていました。

このようにAIと聞けば、とても便利で素晴らしいものだと思いますよね。

世間に浸透してきたAIには、実は恐ろしい落とし穴があることにお気づきでしょうか？

それは、「学習内容が本当に正しいのか？」という点です。

AIは過去に学習もしくは登録された数多くのデータを参考にして結果を考えてくれるシステムです。学習内容が間違ったものなら、間違った答えを提示してしまいます。

AIだからと信用しすぎず、学習内容が正しいかどうか冷静になって考えることが、

これからのAIが発達していく時代では大事になっていくのではないでしょうか。

また、当院でも9月より行う予定の「プレコンセプションケア」についての発表がいくつかありました。

特に気になった演題は、「当院受診患者のプレコンセプションケアの知名度と認知度」です。

プレコンセプションケアは妊娠・出産の知識を含めた正しい健康教育・ケアとして必要性が注目されています。

女性お一人でご受診されることも少なくないと考えますが、
年齢や性別を問わず正しい知識を持ち、
将来の妊娠に向けて生活習慣や健康状態を見直す機会を提供するためにも、

男性の方も検査を受けていただけるよう重要性をお伝えしていきたいと思います。

今回の講演で得た新しい知識を日々の業務に活かし、今後も患者様のお役に立てるよう精進してまいります。

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