雨の日が多くなり、梅雨入りを実感していますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回は5月20-21日につくばにて開催された「第64回　日本卵子学会」に参加いたしましたので、紹介させていただきます。

当院で実施している治療に関連する発表では、人工知能による胚のスコアリング(iDAスコア)と出生児の所見と発育の関連性について発表があり、体重、身長、先天異常率、早産率などに関連はないとの報告がありました。つまり胚スコアが低くても生まれてきた子供には影響がないとのことでした。

また、当院で使用していないAI解析についても報告が多数あり、AIの医療進出を実感する学会でした。

また、培養士の倫理講習会においては、京都大学の山中教授が作成したことで知られるiPS細胞の研究利用に関する講演もあり、再生医療だけでなく不妊治療に転用するための研究目的の胚培養日数ルール改定や、ヒトの発生を模倣するようなヒト胚モデル研究の台頭など、生命の発生に対する研究の大きな変化と倫理問題についても学びました。

本学会では、再生医療やAIなどの技術の大きな進歩を感じる機会が多くありました。

今後も学会に積極的に参加して最新の技術を学び、日々の治療に活かしたいと思います。

春木レディースクリニック
松村・氏平・山下・井﨑・福迫