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不妊カウンセラーより
温泉と妊活
こんにちは。
やっと朝晩涼しい日が増えてきました。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
今回は、私の大好きな温泉と妊活についてお話ししたいと思います。
さて、妊活において温泉に期待される効果は何でしょうか?
まずは、「温熱効果」が挙げられると思います。
温熱効果とは、温かいお湯(温泉)に浸かることで体の表面が温まり、体表近くで温められた血液が全身を巡り、体の深部まで温まり血行が良くなります。
そして、全身の血の巡りが良くなることで、酸素や栄養が全身に行きわたり、血液中の老廃物や二酸化炭素は排出が促されます。
温熱効果には、このような血行促進に加え、疼痛緩和や免疫力増強効果などもあると言われています。
そして、もう一つの大きな効果は「リフレッシュ」&「リラックス」ではないでしょうか。
日常とは異なる土地へ赴き、自然の中でゆったりすることでリフレッシュできます。
また、湯船に浸かることで体は浮力を受け筋肉が弛緩してリラックス状態になります。
副交感神経を優位にしてくれるぬるめのお湯で、よりリラックス効果も高まります。
特にこれからの季節、温泉旅行はおすすめです。
素敵な日帰り入浴施設もたくさんありますので、是非お試しください。
「もしも妊娠していたら、温泉に入っても大丈夫?」と心配される方がいらっしゃるかもしれません。以前は「妊娠中(特に初期と末期)」の温泉入浴は禁忌とされていましたが、環境省の温泉法が改正1)され、現在では禁忌の項目から削除されております。
また、温泉地(別府市、指宿市)での調査2)によっても、妊婦の温泉浴により産科的トラブルが増加する事はないと結論付けられていますのでご安心ください。もちろん、体調が優れないときや、出血がある時などは控えて、無理なく温泉を楽しんでくださいね。
特に、以下の点にはご注意ください。
●転倒に注意する:温泉の成分などによって、床が滑りやすくなっていることがあります
● 熱すぎるお湯は避ける:血圧が急上昇したり、温度差で立ちくらみを起こしたりする危険性があります
●長湯は避ける:妊娠中は血液量が多くなっており、のぼせやすいので10分以内に
●空腹時・食事直後の入浴は避ける:空腹だと貧血を、満腹だと消化不良を起こしやすくなります
● 水分補給はしっかりする:入浴前にコップ1杯程度の水を飲んで下さい
● 1人での入浴は避ける:妊娠中は体調が変化しやすく、何かあった時に素速く対応するため
●泉質の確認:泉質によっては刺激の強い湯もありますので、訪れる前にご自身での確認もお願いします
これらは、妊娠に関わらず気を付けるべき事柄もありますので、ご参考になればと思います。
また、温泉は含まれる成分によっていくつかの泉質に分けられており、それぞれ特徴がありますが、そのあたりにつきましてはまたの機会にお話しいたします。
1)平成26年7月1日付の環境省自然環境局長通知
2)「妊婦の温泉浴の安全性の検討」
日本温泉気候物理医学会雑誌 第83巻第3号 140-150(2020)
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