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培養室へようこそ
培養室へようこそ9
培養室へようこそ9
第9回
朝晩涼しくなって過ごしやすくなってまいりました。
さて、今回の『培養室へようこそ!』では胚盤胞のグレードについてのお話しです。
採卵後5日目から6日目の胚の確認では、胚盤胞の成長状態(胞胚腔の大きさ)、また内細胞塊(赤ちゃんになる予定の細胞)と栄養外胚葉(胎盤になる予定の細胞)の状態を観察していきます。
まず、胚盤胞の成長段階は下記の図のように6段階あります。
胚盤胞になると胞胚腔と呼ばれる空洞が現れます。
成長が進むにつれ、この胞胚腔がどんどん広がっていきます。
最終的に透明帯と呼ばれる殻を破って、殻の外に出ます。これを孵化と呼びます。
孵化をして初めて子宮内膜に接着(着床)することができます。
次に内細胞塊と呼ばれる将来赤ちゃんになる予定の細胞の評価です。
細胞の数によってA~Cの3段階で評価します。
『A』が最も良い状態です。
最後に栄養外胚葉と呼ばれる将来胎盤になる予定の細胞の評価です。
こちらも細胞の数によってA~Cの3段階で評価し、『A』が最も良い状態となります。
この3点により胚盤胞にグレードをつけます。
グレードの表記方法は、
となり、成長段階→内細胞塊の状態→栄養外胚葉の状態の順に表記します。
『4AA』
『4AC』
『5CC』
成長段階『5』の胚盤胞は孵化が始まっています。(黒矢印部分)
このように胚盤胞は「成長段階」、「内細胞塊」、「栄養外胚葉」を総合的に判断し、移植胚を決定します。
簡単に説明させていただきましたが、ご質問やご不明な点がございましたら、医師または培養士にお聞きください
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