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培養室へようこそ
培養室へようこそ8
まだまだ残暑が厳しいですが、熱中症にはお気を付けください。
今回は、分割胚のグレードについてのお話をしたいと思います。
採卵後2日目から3日目の胚の分割確認では、胚の割球数とグレードを観察していきます。
グレードは割球の大きさが均等か不均等かと、フラグメントの量で分類しています。
グレード1は割球の大きさが均等でかつフラグメントがない胚
グレード2は割球の大きさが均等でフラグメントがある胚
グレード3aは割球の大きさが不均等でフラグメントがない胚
矢印で示している割球が小さいのがわかります。
グレード3bは割球の大きさが不均等でフラグメントがある胚
こちらは青矢印で示している胚が大きく、ピンク矢印で示している部分にフラグメントが少しあるのがわかります。
グレード4は割球の大きさが不均等でかなりのフラグメントがある胚
青矢印で示している部分が割球で、ピンク矢印で示している部分がフラグメントです。
グレード5はフラグメントが胚の50%以上をしめる胚
こちらの胚は割球数を数えることも出来ないほどのフラグメントでうめつくされています。
このように当院ではグレード1~グレード5の6段階で評価しています。
このうち移植可能胚となってくるのはG3b以上の胚です。
また割球数により胚の成長スピードがわかります。
2日目の胚で4分割、3日目の胚で8分割が平均的な成長スピードといわれています。
グレードも重要ですが、成長スピードも重要となりますので、
胚移植時は「グレード」と「成長スピード」を総合的に評価し、移植胚を決定します。
次回は胚盤胞のグレードについてお話します。
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