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15個以上の採卵数が培養成績と臨床妊娠に与える影響についての検討

小山 美佳(医師)

石川

第68回日本生殖医学会学術講演会

2023年11月9日〜10日

【目的】生殖補助医療において採卵数が増加してもある個数を境に臨床成績がプラトーになると言われている。当院では年齢・AMH値等から個々にあった調節卵巣刺激を行っているが、採卵数の増加に伴い培養成績や臨床成績が改善するかどうかを検討するため、年齢・採卵個数別に後方視的に検討した。


【対象と方法】2016年4月から2021年3月に当院にて採卵を行った症例のうち、採卵数が8個以上となった1271周期を対象とした。採卵数を8-14個(中間群)、15個以上(多数群)の2群に分類し、卵子成熟率、正常受精率、5日目における胚盤胞到達率、良好胚盤胞到達率、平均凍結胚盤胞数を比較した。その後凍結融解胚盤胞移植を行った症例を年齢別にA群(~34歳)、B群(35~40歳)、C群(41~44歳)の3群に分類し、採卵数別に初回胚移植による臨床妊娠率を比較検討した。統計学的解析には、χ²検定あるいはMantel-Haenszel検定を用いた。


【成績】卵子成熟率は中間群:84.4%、多数群:83.4%と有意差を認めなかった。正常受精率は一般体外受精(中間群:60.6%、多数群:62.1%)、顕微授精(中間群:80.9%、多数群81.9%)ともに有意差は認めなかった。5日目における胚盤胞到達率は中間群:42.0%、多数群:52.0%(平均凍結胚盤胞数 中間群:2.92個、多数群:7.02個)、良好胚盤胞到達率は中間群:15.4%、多数群:22.7%(平均凍結良好胚盤胞数 中間群:0.85個、多数群:2.28個)といずれも多数群が有意に高い結果となった。初回胚移植による臨床妊娠率はA群(中間群:55.4%、多数群:58.2%)、B群(中間群:55.6%、多数群:54.0%)、C群(中間群:45.2%、多数群:44.6%)となり有意差を認めなかった。


【結論】採卵数が15個以上となった場合、得られる胚盤胞数は増加する傾向を認めたが、臨床妊娠率の改善には繋がらなかった。採卵数増加に伴う卵巣過剰刺激症候群のリスクや患者の負担を考慮すると、8-14個を至適採卵数として個々にあった卵巣刺激を目指す事で、最適な結果が得られる可能性が示唆された。

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