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2000周期以上の遺伝子組み換えFSH製剤を用いた低用量漸増投与法の臨床成績の解析と適切な投与方法の検討
芝池 亜貴子(医師)
横浜
第67回日本生殖看護学会学術講演会
2022年11月3日〜4日
【目的】
rFSH製剤を用いた低用量漸増法(以下低用量法)による卵巣刺激は自己注射が可能で,排卵成功率が高く妊娠率を上昇させること,多胎妊娠やOHSSなど副作用の発現が低いなどの利点がこれまでの研究で明らかにされてきた.今回は当院で多数行なっているrFSH製剤を用いた低用量法の臨床成績について解析し,適切な投与方法を検討した。
【対象と方法】
2013年5月から2020年8月までの期間に行なった低用量法3955周期のうち,高度男性不妊症例などを除外した678症例(2096周期)について後方視的に解析した.対象期間におけるプロトコールはDay3以降で超音波検査により最大卵胞径の測定を行い,AMHやBMIに応じて初期投与量及びモニタリング間隔を設定,一定量で一週間以上の投与を行なっても12mm以上の卵胞がない場合は増量を行い,最大卵胞径が18mmに達した時点でovulation triggerを投与しタイミング指導または人工授精を行なった。誘発に成功しovulation triggerを行った症例を良好群,卵胞発育を認めず投与を中止した症例を不良群と定義した。
【結果】
rFSH製剤の開始量による妊娠率は、25IU,37.5IU,50IU,62.5IU,75IU以上でそれぞれ26.5%,13.8%,15.3%,15.0%,14.5%、2個以上の卵胞発育を認めた複数卵胞発育率は8.3%,12.2%,26.9%,38.3%,47.9%と妊娠率に有意差は認めなかったが開始量の増加に伴い複数卵胞発育率が高くなる傾向を認めた。また、良好群,不良群の比較では、BMI(20.6±2.9 vs21.7±3.9)AMH(7.3±5.0vs13.4±8.4)基礎LH値(7.0±4.6vs10.8±6.0)といずれも有意差を認めた.排卵に成功した周期の解析から,排卵までの投与期間は91.1%が14日間まで,投与総量は92.6%が900IU以下であった。
【結論】
rFSH製剤の至適な投与法として開始量は37.5IUから62.5IU ,増量幅は12.5IUから25IU,投与期間は14日間まで,総量は900IUまでに終了することが望ましく,高BMI, 高AMH, 高LHの場合はキャンセルの可能性を考慮する必要があると考えられた。
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