こんにちは☀
春木レディースクリニック管理栄養士の花田です。

栄養カウンセリングでは患者様から多くのご質問・ご相談をお受けします。
このブログでも「妊活食べ物Ｑ＆Ａ」としてお伝えしていきます。

Ｑ．葉酸サプリメントのことで悩んでいます。今飲んでいるのは日本製ですが、動画サイトで海外製の葉酸サプリメントが良いとすすめられていました。替えた方がいいでしょうか？

Ａ．インターネットのおかげで手軽に海外製品を購入できるようになりました。
栄養カウンセリングにも、実際に利用されている海外製の葉酸サプリメントを持ってきてくださる患者様もいらっしゃいます。
その際は、パッケージを見ながら成分と含有量を一緒に確認し、その場でアドバイスをさせていただいています。

これから購入される方は、以下の点に注意してください。

○自分に適した摂取量を知った上で、飲む量を調節しましょう。
海外製の場合は、その国の人々の体格や推奨される摂取量に合わせて成分量が配合されているので、日本人向けではない場合があります。

○水溶性ビタミン以外の成分が配合されていませんか？
「葉酸サプリメント」という名称でも、その他の成分が配合されていることが多いです。
水溶性ビタミンなら問題ありませんが、脂溶性ビタミン、特にＡやＤが含まれている場合は、量が多すぎないか確認してください。また、日本では食品(サプリメント)として許可されていない医薬品類似成分が配合されている場合もあるため、表示をよく読むようにしましょう。

○ミネラルが配合されている場合、ヨウ素が含まれていないか確認しましょう。
海外製のサプリメントには、ミネラルの1つとしてヨウ素が配合されていることがあります。日本では、昆布だしをはじめ海藻を食べる頻度が高いため、ヨウ素が不足することはめったにありません。そのため、サプリメントでさらにヨウ素を摂ると過剰摂取になり甲状腺機能に影響するおそれがあります。

○信頼できるお店で購入しましょう。
海外製の場合は、製造から保管、発送から手元に届くまでの期間が長く、その間の管理状況が分かりにくいという欠点があります。また、偽物や不適格品が流通している可能性もあります。

ちなみに、日本製のサプリメントであっても、医薬品のような法的規制がないため、不適格なものが販売されている可能性もあります。
少し古いデータですが、平成23年に国民生活センターによって葉酸サプリメントの商品テストが実施されています。
調査対象の26銘柄のうち、
表示量に満たないもの：15銘柄（1銘柄は表示量の53％、その他は81～98％）
表示量より10％以上多いもの：8銘柄（表示量の112～129％）
という結果でした。
53％の１銘柄以外は「栄養表示基準における誤差の許容範囲内」とのことですが、私たち消費者は表示されている量が含まれていることを期待して購入するので、心情的には許容範囲内と言い難いかもしれません😢
逆に、表示量より多い場合は、身体への影響が心配になってしまいます😿

また、2021年には、母が妊娠前から摂取していた葉酸サプリメントに含まれる酵母が原因と推測される乳児消化管アレルギーの症例が報告されています。
このサプリメントには葉酸の吸収率を高めるために酵母が用いられていたとのことですが、サプリメントはなるべくシンプルなものの方が安心かもしれません。

海外製であっても日本製であっても、サプリメントを選ぶ際は、「何を摂るか」だけでなく「何を摂らないか」の視点も大切にしましょう😊


≪栄養カウンセリング≫
日時：水曜　14：30～、15：30～
　　　木曜　14：30～、15：30～、16：30～、17:30～
料金：無料（44歳以上の患者様は有料となります）

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