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医師監修コンテンツ
2026.9.1

監修者
村上 直子
医長
資格・専門
・医学博士
・日本産科婦人科学会専門医
・日本産科婦人科学会指導医
・日本生殖医学会 生殖医療専門医
・日本がん・生殖医療学会認定 認定がん・生殖医療ナビゲーター
・日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
略歴
・長崎大学医学部医学科卒業
・独立行政法人国立病院医機構関門医療センター 初期臨床研修
・長崎大学病院産婦人科および関連病院勤務
・医療法人ウェルビーなかむらレディースクリニック
前々回のコラムでは不妊症検査の概要について説明し、前回のコラムではホルモン検査以外の検査の具体的な内容について説明しました。
今回は、ホルモン検査について医師が具体的に説明します。
卵巣の中には、卵胞という卵子を育てる袋があり、卵胞の中には卵子が1個入っています。脳にある下垂体というところから分泌される、FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体形成ホルモン)が、卵胞の発育を制御しています。また、下垂体からは乳汁に関わるプロラクチンというホルモンも分泌されています。FSH、LH、プロラクチンのいずれも、月経周期により数値が大きく変動するため、月経周期3~5日目に検査するのがよいとされています。
FSHが高すぎると卵巣機能が低下している可能性があり、LHが高すぎると卵胞の発育を邪魔して排卵しにくくなります。また、プロラクチンが高い場合も排卵しにくくなります。
抗ミュラー管ホルモンは、胞状卵胞という小さな卵胞が分泌するホルモンです。胞状卵胞がたくさんある状態では、高くなります。逆に、胞状卵胞が減って卵巣機能が下がってくると、低くなります。月経周期による変動が少ないため、月経周期にかかわらず検査することができます。
抗ミュラー管ホルモン検査は、あくまでも卵巣内に残された卵胞の数を反映する検査です。卵子の質は反映されません。卵子の質は加齢により低下します。若いのに抗ミュラー管ホルモンが低かった場合、「残っている卵子の数は同年代よりも少ないけれど、卵子の質は年齢相応」と解釈します。
なお、多嚢胞性卵巣症候群、経産婦では高くなり、ビタミンD不足や肥満、喫煙歴、長期間のピルの服用歴などがあると低くなることがわかっています。
甲状腺機能に異常があると、排卵しにくくなったり、流産が増えたりすることがわかっています。とくに、甲状腺機能低下症では黄体機能不全を起こして妊娠しにくくなる可能性があるため、甲状腺機能検査で異常があった場合は、甲状腺専門医へ紹介しています。
なお、甲状腺機能が正常でも、抗甲状腺抗体検査が陽性だった場合は、のちに甲状腺機能低下症を起こす可能性があるため、同様に甲状腺専門医へ紹介しています。
春木レディースクリニックでは、わかりやすい説明と、患者さまに納得していただける医療を提供できるよう努めています。
検査の意義や結果の説明にご不明な点がございましたら、遠慮なくおっしゃってください。
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